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紫蘇(シソ)

日の丸弁当の赤い色でおなじみの赤紫蘇(アカシソ)、刺身のツマの青紫蘇(アオシソ)。
脇役のイメージが強い紫蘇ですが、なかなかどうして栄養価や効能は主役級のようです。
今回は紫蘇についてのお話です。
 
「紫蘇」は中国での植物名であり、日本語で「シソ」と呼ぶのも、この中国の名前(漢名)が由来になっています。
紫蘇は品種の多い植物で、葉が赤、緑を問わず、葉がちりめん細工のように縮れた「チリメンジソ」、葉の片方が緑、片方は赤という「カタメンジソ」という面白い品種もあります。
品種が多い紫蘇の中で、食用で葉の色が赤いものを特に「赤紫蘇(赤シソ)」と呼んでいます。梅干しの色としてもなじみ深い、赤い色が一番の特徴です。
赤紫蘇はアクが強く、そのままで食べても美味しくありません。塩もみをしてアクを抜いた後で使うのが一般的です。アク抜きの際、梅酢を用いると非常に鮮やかな色になります。
梅干しやお漬物の色付けとして広く使用されています。
もう一方の青紫蘇はそのままでも食べられるので、お刺身のパックに添えられて販売されていたりします。一般に「大葉」と呼ばれているのはこの青紫蘇の若葉のことです。
きれいな緑色と独特の風味で、料理材料や薬味として多く用いられます。
赤紫蘇との大きな違いは、やはり色と、そのままで食べられるかどうかという点でしょう。
どちらもビタミンやミネラルを豊富に含んだ栄養価の高い野菜です。
紫蘇はヒマラヤやミャンマー、中国南部が原産であり、日本には中国から縄文時代に伝来したと言われています。ただ、本格的に栽培を始めたのは平安時代になってからだそうです。
赤紫蘇の旬は初夏で、需要が梅干しを漬ける時期に集中するので、例年67月中旬頃までしか出回りません。
赤紫蘇には、ニンジンやピーマンといった、緑黄色野菜に豊富に含まれているβカロテンが含まれています。これは体内でビタミンAに変換されて作用することから、皮膚や粘膜の健康を維持する働きがあるとされています。
梅干しが赤くなるのは、紫蘇の色素成分であるアントシアニンが、梅の有機酸と化学反応をおこすためであり、紫蘇に漬けると自然に赤い色に染まり、見た目も美味しそうになります。
また、紫蘇の香りの成分であるペリルアルデヒドには、強い防腐力と制菌作用があります。梅干しにも防腐力と制菌作用がありますので、紫蘇で染められた梅干しが入った「日の丸弁当」は、最強の防腐効果が期待できるお弁当と言えるでしょう。
さらに、紫蘇も梅干しと同様に胃液の分泌を促したり、消化吸収をよくする作用があり、強力な抗酸化物質を含んでいます。
このように、シソは単なる色付けだけではなく、梅干しの様々な効果をアップさせてくれる良きパートナーと言えます。
また、赤紫蘇は食用だけに留まらず、漢方としても扱われています。
生薬としては「蘇葉(そよう)」や「紫蘇葉(しそよう」」と呼ばれています。
ちなみに、紫蘇の葉っぱをそのまま使うわけではなく、7月~9月の夏の時期に採取した葉っぱを干し、丁寧に乾燥させたものが使われています。
それ以外にも、秋に花から取れた成熟した種子を「紫蘇子(しそし)」、茎は「蘇梗(そこう)」としてそれぞれ漢方に利用されます。
赤紫蘇なんて梅干しの色着けに使うだけと思っていた方、認識を新にされましたでしょうか?
 
その赤紫蘇を主役にした商品が梅見月の「美味しそ」「美味しそでしょうが」 です。
赤紫蘇の良さを十分に生かし、商品名のとおり美味しく味付けしています。
未食の方はぜひ一度お試しください。
もちろん、梅干しの「しそ」もおすすめです。